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少年時代の故郷-7 [中学時代]

ある時は教室で
友人と二人で話をしていると、
友人が

「オイ!」

おまえをTが見てる!と教えた。

ふと視線を上げると
5~6メートル向こうのTと
ぴったり視線があった。
顔が熱く火照り、胸がドキドキした。

どうしようもない一瞬だ。


ハイキングの朝

ある冬時、同級生達と
高良山を抜けて未納山へとハイキングに出かけた。
そこには、初恋のあの子も居た。
雪がほんのり積もっていた。

私は不意にいたずら心が沸き上がってきた。
故意に(恋?に)松の木の
上方めがけて雪を投げつけた。

松の木の下にいた彼女は慌てて頭を両手で覆いながら
「キャーッ」と言いながら木の下を離れた。

更に木の枝に積もった雪が
パラパラと落ちてきた雪を払いのけ、
「コラッー!」
と言いながらも、
白い歯を見せながら、
嬉しそうに
追いかけて来て雪を投げ返してきた。

ぶつけられ、
”飛び散る雪”の冷たさにも
「温かい快感」をどこからともなく感じていた。
胸高鳴る思い出だ。

次の年の2月末、家庭の事情で
多くの同級生達に見送られながら
今のJRの久留米駅に居た。

私は、こんなに多くの友人達が
見送りに来てくれるとは夢にも思っていなかった。
感激で涙があふれるのを押さえきれなかった。

手を振るあの子の面影がふと脳裏に浮かぶことがある。
今の妻には、プラトニックとはいうものの申し訳ない1幕である。


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コメント 2

夏Meg

こんにちは~♪
なんとも、甘酸っぱい思い出…
by 夏Meg (2005-10-15 17:19) 

m_kikuchi

Kitakamakura..さん、おはようございます。
ホントに甘酸っぱい思い出です。
あの方達は今はどうされているか
知りたいですね。
コメントありがとうございます。
by m_kikuchi (2005-10-17 10:42) 

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