高校生活最後の勇気？－３ 運命の瞬き！

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５．ある日の決意

３年生の初春を迎えた頃、
高校生活もそろそろ終わりを迎えていた。
ある一つの決意と勇気が求められていた。

受験を控え、夢中になるのは戒められる必要があった。
しかし、今という青春を
無駄にしたくない、
後悔したくない、
「価値ある青春時代」に
したいという燃え上がる気持ちもあった。

長いためらいの末、決断した。
当初は”断られたらどうしよう？”とか
マイナス思考ばかりが働いた。
最初から自信など無かった。
しかし、よく考えたら、断られても自分にとって
何一つ失う物はないという結論に至った。

プライドは傷つくかもしれないが、
それで、己という人間が低められるわけでも
高められるわけでも無く、
それがありのままの自分だと言う考えに至った。

むしろ、この場合は、
”勇気”をこれからも持たねばならないという
試練の機会だと決断した。

早速、私は、彼女が親しくしている友人に、
手紙を託した。当初いつ渡すか迷った。
しかし、数学の時間のクラス移動の時ということにした。
「貴方は私にとって、心の中の”一輪の花”のような存在です」
（今思うとキザっぽい？）と書いて、
Ｓ駅の待合室でＰＭ４；30にあってくださいと書いていた。

6.運命の瞬き

大急ぎで後を追った。駅の地下の待合室の入り口に着いた。
一瞬、待ってくれていなかったらどうしよう？と
不安がどっと内心を揺さぶった。
心臓は４００ｍを全力疾走しているように高鳴った。

立ち止まりながら、目を凝らして中をうかがった。
”いた！”いてくれたのだ。
胸に何かあつい物がこみ上げてくるのを感じた。

ガラス製の大きなドアを押し開くと
彼女の前に押し進んだ。
Ｅ子の姿だけが目前にあった。
あとは中に浮いているような状態であった。
他人が見ると夢遊病者かもしれない。

立ち止まると、よく覚えていないが、
「あ、ありがとう。待ってくれて…。」
それに彼女がどう応えたか記憶がない。

とにかく、
「これからも友達としてつきあってくれませんか？」
と伝えたような気がする。
それに対して、何かいいながら
「あ、うん、いいよ…」と、「でも、友達としてなら」とも
聞こえてきたような気がした。
とにかく「ＯＫ」と言うことは理解できた。

”頭はカーッと熱くなり、
心臓は高鳴り、
脇は冷や汗でいっぱいだった”。

その後、

「一緒に帰ろう！」

と言う言葉がなかなかでず、

『えっ！？』

『これでお別れるするの？』と

もう一人の私が慌てて問いかけてきた。

「あ、あー、一緒に帰りませんか？」と

あわてて問いかけていた。

「ハイ！」と

いう返事が返ってきた。

”何故？”
又いちいちお伺いたてなければいけないの？

ぎこちない自分を振り返って、
ホントに幼かったと感嘆した。

その後は、ご想像に任せますが、宇宙遊泳するように
どこを歩いたか、現在位置の確認もできないまま、
彼女の自宅近くまで送っていったような気がする。

どこを通ったか、全く道順に記憶がない。

コメント 13

ラブレター何ですね！　それで・・・？
by kyoko (2005-09-17 23:36) 

ｋｙｏｋｏさんへ
ええっ？もう読まれていたのですか？
昔のこととはいえ、あつくなりますね！
もう少し、最後が有りますのでしばらくお待ちください。
今日はもうおしまいにします。お休みなさい。
by ａｓｕｎａｒｏｕ (2005-09-18 00:18) 

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いいですねぇ。青春ですね。
私の場合、そこまでうまくいきませんでした…もう一度やり直したい……
by 俺 (2005-09-18 21:56) 

初めまして！
お久しぶりですね。
それほど、うまくいったわけでは有りませんよ。
ここまではそうかもしれませんが、やはり未熟さは
否定しようがないですね。継続能力がないんですね。
自分に自信がないので、又人の奥深さ、などがよくわかっていないので
左右にぶれて、二人の間に安定した継続関係を創り上げていくことが
できなかったですね。信じ合うことや助け合うこと（物心共に）が、
できなかったですね。主体的に自分を築き上げつつ相手との関係を尊重（実践的に）することが長期にわたることがわかっていなかったのでしょうね。
周りの社会環境もそれをじゃまする？あるいは障碍になるものが己の能力を超えて多すぎるし、大きすぎたようです。
by m_kikuchi (2005-09-19 10:19) 

きゃーっ！
なんか照れますね。（なんで私が！）
とてもいい思い出じゃないですか、すごくいい（＾＾）
私もウブ（笑）だった頃をおもいだしました。
彼女も（一輪の花のよう）覚えているのでは？
by 月 (2005-09-20 00:16) 

こんばんは～♪月さん、感動していただいてありがとうございます。
そんなにいいですか？若いときは純粋で一途ですからね。でも、相手は迷惑でいやがられているのでは？と思って、その後も、内心びくびくしていましたよ。
電車で通っていて家が離れていたので、月に一度あえたらいい方でしたから、
機会を創ることも難しかったですね。逢うことが常に高いハードルを越えていくような感じでした。今の若い人では考えられないかも？
by m_kikuchi (2005-09-20 23:19) 

純粋で一途な気持ち忘れないようにしたいですね。大人になると、難しい（笑）
つい見返りをもとめたりして・・・いかんですなー
またこうゆう恋愛がしてみたくなりますねー！もうやばいかなっ（笑）
確かにいまの若い子には少ないでしょうね。なかには居ると信じたいですが・・・。こんな気持ちになれないなんて、かわいそうだ！
by 月 (2005-09-21 02:22) 

月さんへ
中にはそのような子もいることを信じたいですね。
きっといると思いますよ。でも、少ないでしょうね。先に避妊具を考えるような子が増えていますから、先につらさ、我慢強さを伴うプラトニックな感情はなかなか育ちにくいですね。勿論、貴女もまだ遅くないですよ。いつまでも気持ちは若くなくっちゃ～ね。がんばってください。
by m_kikuchi (2005-09-21 13:50) 

あすなろうさん、こんばんわ！
いいですねぇ～、青春１ページって感じです。
私も学生時代の恋愛を思い起こしてしまいました・・・
恋愛してる時のドキドキ感って本当に良いものです。
女性、男性も異性問わず、恋愛してる瞬間って一番素敵だと思います。
by あの遠い夏の思い出 (2005-09-23 18:10) 

昔のことをこうして書くって面白い作業ですよね。。
ただ私の場合楽しい記憶ってあったかなぁ？みたいな所があります(笑)
恋愛の場合は現在・過去・未来があると、現在と未来にしか興味がなくなってしまうのは、やっぱり女性なのかもしれませんね(笑)。
by (2005-09-24 03:05) 

ａｉｋａさん、おはようございます。
私の場合、これを書きながら、若い人たちが少しでも将来に、勇気と希望、夢を抱いてたくましく生きていけたらなあ！とささやかな思いを託しています。
by m_kikuchi (2005-09-24 09:15) 

あっ、”夏の思い出”さん、遅れてすみません。
そうですね。人が人を好きになる。愛し合う瞬間ってもの凄くみずみずしく美しいと思いませんか？本人達は必死ですが横から見ていてもすがすがしいですね。今の時代は、生きていくために必死でややもすると本筋の愛ではなく、いつの間にか打算が先行しそうになりますからね。やはり人間らしさを求めようとすると純粋さを少しでも残す努力を、人生のプロセスで求めたいですね。
by m_kikuchi (2005-09-24 09:24)